不眠症治療薬デエビゴ錠について
不眠症治療薬の新薬「デエビゴ錠」の資料をもらったのでまとめます。
作用
「デエビゴ」は、脳内で覚醒に関与するオレキシン受容体の2種のサブタイプ(オレキシン1および2受容体)に対し、オレキシンと競合的に結合する拮抗剤です。覚醒と睡眠リズムの調整を担うオレキシン神経伝達に作用し過度な覚醒状態を緩和することによって、覚醒中枢と睡眠中枢のバランスを整える非鎮静作用の治療薬です。
エーザイHP https://www.eisai.co.jp/news/2020/news202005.html より。
オレキシンという「起きる・寝る」を調整する物質に関係する薬です。
シーソーが「起きる」に傾き過ぎているところを、「寝る」にも傾けてあげるようなイメージです。
非鎮静作用ということで、安全性にも期待です。
このタイプの薬は、ベルソムラがありました。
しかし、湿度に弱くヒートから出せない・併用禁忌があるといった弱点がありました。
デエビゴはこの弱点を克服しているようです。
資料
要点
・通常5mg錠を1錠、就寝前に飲む。10mgまで増量可。
・プラセボと比べて、10分早く睡眠につけた。
(ただし、プラセボでも10分早く眠れている)
(ベルソムラも10分程度しか入眠を短く出来なかったと思います)
・主な副作用は、傾眠・頭痛・疲労。
(ただし、プラセボでも頭痛・傾眠が起きている)
・併用禁忌がない
寝る前に5mg錠を1錠飲む。
症状により適宜増減するが、10mgを超えないようにする。
睡眠日誌を用いた主観的評価により、入眠までの時間を調べた。
プラセボと比較し、5mg、10mgに有意差があった。
主な副作用は、眠気・頭痛・疲労である。
併用禁忌がない。