ビオチンと筋肉痛
こんにちは。カダラボ薬剤師記事担当ゆうです。
新型コロナで外出自粛が続く中、筋トレで免疫力を上げることが大事です!
そこで今回は、筋肉痛の回復に少し関係があると考えられるビオチンというビタミンについて紹介します。
ビオチンとは?
ビオチンとは、ビタミンの一種です。ビタミンB7・ビタミンHと呼ばれることもあります。
私達が食べる色々な食材の中に含まれています。
体内に吸収されると、酵素の成分となったりと、体にとって大事な働きをします。
ビオチンの過剰摂取と不足
過剰摂取
ビオチンは水に溶けるビタミンです。
(NやCOOHがあると、+や-の電荷を帯びて水に溶けやすくなります=極性があるといいます)
そのため、たとえ過剰摂取したとしても、尿中に出てしまうので問題になることはありません。
(同様に、水に溶けるビタミンB全般やビタミンCも、過剰摂取は問題になりません)
(ビタミンCの図。ビタミンCも極性があるOHがたくさんあるので水に溶けます)
不足
問題は不足する場合です。
最初に書きますが、普段私達が食べる食材に含まれているため、ビオチンが不足することはまずありません。
そのため、ビオチンのサプリは、飲んだところでほとんど意味がありません。
しかし、ある条件で不足することがあり、そのときは筋肉痛の治りが遅くなったりするそうです。
医薬品としてのビオチン
実はビオチンは医薬品としても使われています。
その効果は、湿疹等の皮膚疾患治療です。
薬剤師としては、ビオチンが処方されたら、湿疹や皮膚炎があるのかなと考えます。
美容目的のサプリとして売られているのはこのためなんですね。
生卵と相性が悪い?
さて、普段は不足することのないビタミン「ビオチン」ですが、実は生卵白と相性が悪いことが知られています。
卵白に含まれる「アビジン」という蛋白と強くくっついてしまう性質があります。
このせいで、体内に吸収されず、不足に陥ってしまいます。
ただし、加熱した卵白だと大丈夫です。
ロッキーのように生卵は大量にとらず、ほどほどにしておきましょう。
まとめ
・筋肉痛回復にビオチンというビタミンが関与している
・ビオチンは通常不足しない
・生卵白を食べ過ぎるとビオチン不足になるかもしれない
・ビオチン不足になると、湿疹や皮膚炎を起こす可能性がある
・生卵白はほどほどに!