新型コロナの治療薬?
新型コロナウイルスの感染者拡大が止まりません。
ほとんど軽症とのことですが、いざ自分がかかったらと思うと怖いです。
さて先日の新聞に、新型コロナウイルスに対してアビガンという薬を使いたいと要請があったとの記事がありました。
それについて記載します。
(参考:新型コロナや抗エイズ薬については過去の記事に載せています)
アビガンとは?
薬剤師にとって、出来れば聞きたくなかった薬だと思います。
アビガンは元々インフルエンザに使う薬です。
ただし、私たちがこの薬を目にすることはほとんどありません
なぜか?
それは、使用条件が、「新型または再興型インフルエンザによるパンデミックに対して国が必要と判断したときのみ」だからです。
つまり、奥の手です。
作用機序
アビガンは「RNAポリメラーゼ阻害薬」に分類される薬です。
簡単に言うと、「インフルエンザウイルスの増殖を防ぐ作用を持つ」薬です。
従来のインフルエンザ薬(タミフルやイナビルなど)の作用機序は、「増えたウイルスがこれ以上広がらないように抑え」ます。
作用機序が違うので、タミフルやイナビルで効果のないウイルスに対しても効果が期待できるとされています。
まとめ
新型コロナウイルスにアビガンが効くのではと考えられている
アビガンはインフルエンザに対する奥の手
アビガンの耐性ウイルスが出ないように、厳密な投薬が必要